子供の強迫性障害とは?小児の強迫神経症・強迫性障害の症状とは
生活に影響を及ぼすことや支障をきたしてしまう強迫性障害(強迫神経症)は、実は子供に多い精神疾患でもあります。
これを発症する平均年齢は20歳前後と言われていますが、そのピークは10歳と言われている、患者の年齢層が非常に低いものでもあるのです。
また、子供の方が不安で苦しんでいることや症状を隠してしまうということもあり、大人が悩んでいる強迫性障害とは異なる症状も見られがちです。そのため、お子さんを持っている親御さんに子供の強迫性障害を知っていただく必要があります。
子供の強迫性障害とは?
自分ではそれ程気にすることが無いと分かっていることでも、その考えやイメージが繰り返し頭に浮かんで離れなくなってしまい、それを振り払うためにある行動を繰り返してしまうのが強迫性障害です。
これは大人で悩んでいる人もいますが、実は発症する割合は子供の方が多くいものだと分かっています。また、この強迫性障害は子供の頃から発症していることが多いと言われています。
子供がこの精神疾患を引き起こしてしまうのは主に育った家庭環境が大きく関係していると言われ、親のしつけが厳しい環境、または親が潔癖症や完璧主義など、常に「こうしなければならない」という習慣から、そういった思考や性格にもなってしまいます。
すると、何事にもこだわるようになることで強迫性障害による強迫観念に陥りやすい考えとなってしまう場合が出てくるのです。
大人の場合には、その場をやり過ごすことで乗り越えることができるものですが、子供の場合にはその場をやり過ごすことや乗り越えることができず、行くところもないのでその辛さを抱えたまま過ごしていくようになるため、発症しやすいと言えるのです。
強迫観念
自分の意思と無関係に頭に浮かぶ、不快感や不安感を生じさせる考えのことで、不快感や不安感の他にも、単語や数字などが執拗に頭に浮かんでしまいます。これが長期的に続くため苦しむことになります。
小児の強迫神経症・強迫性障害の症状とは
強迫神経症や強迫性障害の症状は小児で年齢が低いほど強迫行為が目立つようになります。
強迫行為
強迫観念によって浮かんだ不快感や不安感を打ち消すために行う行為のことです。自分でも「やりすぎ」「無意味」と分かっているのに、その行為を止めるとさらに不快感や不安感が生じてしまうため止めることができないものです。
この強迫観念を自覚して「しなきゃいけない」と思い込んでいる子供がいますが、中には自覚をしていないけれども、「恥ずかしい」「変だ」という意識があり、人前で強迫行為を出そうとしない子供もいます。
そうなると、家族が子供の強迫行為に気付くことができないということもあります。
子供の場合には強迫症状が苦しいことが自分ではわからないため、様々な診断をしたうえでこの強迫神経症・強迫性障害だと診断されることがあります。
大人の強迫神経症・強迫性障害だけではなく、お子さんをお持ちでしたらこの症状が出ていないかを見ることが必要です。
しかし、子供は大人の強迫神経症・強迫性障害とは違って症状を隠していたりすることもあるため、できるだけ不安を与えないように接することも必要になります。
子供の強迫性障害について
小児の子供には強迫性障害が表れやすいため、もしかするとお子さんが発症してしまっていることもあります。お子さんが自覚していることがその行動や行為から見てとることができれば、その改善には親御さんのサポートが必要となります。
親御さんのサポートで改善できれば、今まで苦しめられてきた強迫観念や強迫行為の根本的な改善になりますので、症状を悪化させることも無くなり、快適に過ごせるようになるのです。
お子さんの強迫性障害の改善のためには、まず親御さんが取り組んでいただくことになりますので、お子さんの不安の解消のためにも改善を目指しましょう。