強迫性障害はうつ病になりやすい？強迫性障害と併発しやすい病気は？

強迫性障害の人は、うつ病をはじめとした精神疾患にかかりやすいと言われています。

強迫性障害の人が発症しやすい病気は、うつ病の他に不安障害やパニック障害、摂食障害など様々あります。

そのため、強迫性障害を発症した場合は、併発しやすい他の病気についても注意する必要があります。

そこで、強迫性障害の人は本当にはうつ病になりやすいのか、また強迫性障害と併発しやすい病気にはどういったものがあるのかについてまとめました。

強迫性障害はうつ病になりやすい？

うつ病は、強迫性障害の方が併発しやすい精神疾患の中でも特に多い病気です。強迫性障害の患者さんのうち、3分の1程度の方がうつ病を発症しているとされています。

また、逆にうつ病の方が強迫性障害を発症する場合もありますので、強迫性障害の患者さんのうつ病の生涯有病率はおおよそ67％と非常に高くなっています。

強迫性障害の方がなぜうつ病になりやすいのかについて、はっきりとした原因は分かっていません。

ただ、強迫性障害は精神的に非常に負担がかかる病気となりますので、強迫性障害の症状に悩まされて、うつ病を発症しやすくなるのではないかと考えられています。

強迫性障害で起こるうつ病の症状は？

強迫性障害の方が発症するうつ症状は、一般的なうつ病とは若干異なります。

一般的なうつ病では、午前中と午後で気分が大きく変動するということが多々ありますが、強迫性障害の患者さんがうつ病を発症した場合はそういったことがありません。

また、一般的なうつ病では、基本的にうつ状態がずっと継続しますが、強迫性障害の方の場合は気分が良い日もあれば悪い日もあるという違いがあります。

強迫性障害と併発しやすい病気は？

強迫性障害がある方は、うつ病の他にもいくつか発症しやすい病気があります。

強迫性障害と併発しやすい病気としては、不安障害やパニック障害、強迫性パーソナリティー障害や摂食障害などが代表的です。

もし強迫性障害の方が、強迫観念や強迫行為とは異なる症状を感じた際には、他の病気を併発している可能性がありますので、注意が必要です。

不安障害

不安障害は、神経症の一種で特定のものや状況に対して、過剰な不安感や恐怖感を感じる病気です。不安障害の症状としては、頭痛や動悸、異常な発汗などが見られます。また、精神的に気分が落ち込む、イライラする、不安になる、集中力が低下するといった症状も見られます。

パニック障害

パニック障害は、不安障害の一種で、突然めまいや動悸、息切れや窒息感といった発作が起こります。発作は特にきっかけや前触れもなく起こります。パニック障害の発作は、大抵は10分～30分程でおさまりますが、死んでしまうのではないかと思う程非常に苦しいものです。

強迫性パーソナリティー障害

強迫性パーソナリティー障害は、強迫性障害と病名が似ていますが、全く異なるものとなります。強迫性パーソナリティー障害は、規則などに対し非常に強いこだわりが現れる病気です。こだわりの強さや過剰な完璧主義から、日常生活に支障をきたす場合も多くあります。

摂食障害

摂食障害は、拒食症や過食症といった食べることに関する精神疾患です。摂食障害では、太ることに対する異常な恐怖心や痩せることに対する執着から、食欲をコントロールすることができなくなります。

他の病気を併発すると強迫性障害も治りにくい

強迫性障害は、他の様々な精神疾患を併発しやすい病気です。特にうつ病は、全体の3分の1の方に症状が現れるとされています。

ただ、うつ病に限らず、他の精神疾患を併発してしまうと、強迫性障害の克服もより困難になり、何よりも精神的な苦痛が大きくなります。

そのため、強迫性障害の方は、他の病気を発症する前に、できるだけ早く強迫性障害の改善をすることが重要なのです。

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