サイレントキラーとは?サイレントキラーはどんな病気なの?
病気の中でも怖いのは、知らずうちに発症して進行していき、「気が付いたときには手遅れだった」という状況です。
現在では特に生活習慣病の予防が呼びかけられていますが、その理由にはサイレントキラーという、知らずうちに私達の健康に大きな被害を及ぼしてしまう場合があるからです。
そこで、このサイレントキラーとはどのような病気なのでしょうか。
サイレントキラーとは?
サイレントキラーとは「静かな殺し屋」という意味で、なんらかの病気にかかっても症状が表れない(自覚できない)まま進行していき、最終的には致命的な合併症を引き起こしてしまう病気です。
この状況に陥ると、最悪の場合には気付いた時には手遅れで命を落としてしまうこともあります。これがサイレントキラーと呼ばれている理由です。
このサイレントキラーと呼ばれるものには、血管に関する病気、沈黙の臓器と呼ばれる肝臓や膵臓に関する病気が挙げられますが、それは現代人が発症しやすい生活習慣病に当たります。
生活習慣病とは、正しい食事や適度な運動が基本となる生活の中でも、これらが好ましくない状況でさらに過度の喫煙やアルコールの摂取、ストレスの蓄積などによって引き起こされやすくなる病気です。
食べ物が豊富で生活が便利になったことやストレスが多いなどの現代人の生活では、この生活習慣病の引き金になりやすいものが身近に多く溢れています。
また、生活習慣病の中には肥満や脂質異常症、糖尿病、そして高血圧があります。これらの4つは「死の四重奏」とも呼ばれ、併発してしまうと命の危機に関わってしまうのです。
つまり、サイレントキラーは普段の生活の中で、自分自身が引き起こしてしまう場合のある恐ろしい病気なのです。
サイレントキラーはどんな病気なの?
上記では、サイレントキラーは生活習慣病のことで、肥満や高脂血症、糖尿病や高血圧の病気を発症させてしまうものとご説明しましたが、どれも痛みや体の異常などを明確に自覚できるものではありません。
また、サイレントキラーであるこれらの症状が発症していることは、早めに気付くことができたとしても、不摂生な生活によって既に症状が悪化している状態だと言えます。
肥満
肥満とは、体の脂肪が行って以上に多い状態のことを指します。一般的には、「肥満=太っている」という認識かもしれませんが、実は肥満は危険な状態にあるのです。
肥満指数の測定したときの数値であるBMIが25以上の判定になると、脂質異常症や糖尿病、高血圧といった病気にかかりやすくなってしまいます。つまり様々な病気の予備軍とも言えます。
BMIが25以上の場合は、まだ血圧や血糖値、コレステロール値に異常が無いと分かっていても要注意です。
脂質異常症
脂質異常症、(または高脂血症)とは、もともと体に必要なLDLコレステロールや中性脂肪という血中の脂肪が多すぎること、その反対に少なくなる病気です。
この状態に気付かず放置していると、血液中の脂肪が血管内に溜まって動脈硬化を引き起こし、そこから心筋梗塞や脳卒中などの命に関わる合併症に繋がってしまいます。
糖尿病
糖尿病とは、まずインスリンというホルモンの作用が低下、または機能しないことで、血液中の糖の濃度(血糖値)がコントロールできなくなり、高血糖の状態が続いてしまいます。すると、血管に負担がかかり、合併症として神経や皮膚、網膜や臓器などの様々な機能に異常が及ぼされてしまいます。
高血圧
高血圧とは、安静の状態で血圧を測定した数値が慢性的に高い状態を指します。血圧が高いことで血管には負担がかかり、動脈硬化が起こることで狭心症や心筋梗塞、脳卒中を引き起こしてしまい、命に関わる合併症に繋がってしまいます。
これらのサイレントキラーにならないためには早期発見がカギとなるのですが、それには普段の生活を見直して改善する予防が欠かせません。
病気になっていないかと不安を抱えながら過ごすのではなく、少しでも心当たりがあるのなら積極的に偏食や運動不足、ストレスを解消していく取り組みが求められます。
サイレントキラーは日々の過ごし方次第で発症する確率が変化しますので、毎日の過ごし方をより良い方向に変えていき、それを継続して健康を維持していきましょう。