除脈や洞性徐脈・脱水症や脱水症状は高血圧が原因で起こる?
高血圧には合併症のリスクがありますので、様々な症状が起こってしまわないための予防が必要になりますが、数多く表れる高血圧に対して「この症状が絶対に起こる」などの予測することは難しいものです。
特に、血圧は年齢を重ねるにつれて上がっていく傾向にありますので、高齢の方になるほど高血圧になりやすいと言われています。
実は、高齢の方の中には除脈や脱水症状が見られやすいものです。こういった症状にも、血圧が関係しています。血圧によるリスクを回避するためにも、ぜひチェックしておきましょう。
除脈や洞性徐脈・脱水症や脱水症状は高血圧が原因で起こる?
普段の生活の中で、めまいやふらつき、息切れなどがある場合、高血圧による症状を疑うことがあるでしょう。また、それに伴い消化不良や老廃物の排出が困難になるなどの、体の不調不良を感じたことがあるかもしれません。
しかし、これらの症状は一概に高血圧と決めつけることはできません。血圧を測定しても血圧ではなく低血圧だった場合には、除脈(洞性除脈)や脱水症(脱水症状)の可能性が挙げられます。
この除脈や脱水症は高血圧で起こるものではなく、低血圧が関係しています。しかし、これは放置できないものですので、異常に気付いた際にはその対処が必要となります。
除脈(じょみゃく)・同性除脈(どうせいじょみゃく)とは
除脈(=洞性除脈)とは、脈が一定よりも遅くなる不整脈を指します。成人の安静時の脈拍数(心拍数)は、1分間に60~75回が通常ですが、何らかの原因によって60回未満の脈拍になってしまうことです。
この除脈や脈拍によって脈拍数が少なくなることは、心臓が持っている「血液を送り出すポンプの役割」が低下していることを表します。つまり、心臓から血液が全身に行き届きにくい状態になってしまうのです。
血液が全身に届かないということは、体を動かすために必要な栄養素や酸素が行き届かないことになりますので、その異常がめまいや息切れ、ふらつきや失神、理解力や記憶力の低下として表れるのです。
除脈の原因とは
除脈が起こる原因は高血圧とは異なります。除脈の原因は老化や遺伝的なもの、疾患による症状、治療のために薬物を服用しているのであれば、その副作用で引き起こされることもあります。
脱水症(だっすいしょう)・脱水症状(だっすいしょうじょう)とは
脱水症(=脱水症状)とは、なんらかの原因によって体に必要な体液が失われてしまった状態です。これはただ体の水分が不足したということではなく、水分と同時に電解質に必要なナトリウムも失われた状態です。
体液には水分と電解質というものが含まれていますが、これは生命を維持するためには非常に重要なものとなりますので、脱水症状が起こることで体には多くのトラブルが引き起こされてしまいます。
脱水症状によって水分が失われると、まず血液の量が減るために血圧も下がります。すると、肝臓や消化管が働くための血液量も減ってしまうため、吸収した栄養素を体中に運ぶことや不要な老廃物を排出する働きが低下します。
これにより、脳に血液が足りなくなることで集中力の低下や消化器官の不調で食欲不振を引き起こしてしまいます。
さらに、脱水症では血液がドロドロになることで血栓ができやすくなるため、高血圧と同様に脳梗塞や心筋梗塞といったリスクもあるのです。
脱水症の原因とは
脱水症の原因は、汗や排泄などによって水分が失われることです。
運動をしたときはもちろんですが、睡眠中や入浴中にも汗をかいていますので、喉が渇いた時だけではなく、朝起きたときや入浴後には、コップ一杯の水を飲むことがその予防になります。
除脈や脱水症と低血圧の関係
めまいやふらつき、息切れや集中力の低下といった症状は、高血圧だけではなく除脈や脱水症を引き起こす低血圧にも見られますので、何かしらの症状が出た時には血圧の測定を行い、どんな症状であるのかをきちんと把握しておきましょう。
もちろん、低血圧は高血圧よりも安全な状態だと安心できるものではありません。低血圧も高血圧と同様で、血圧に異常があることを示しており、体にダメージがあるものです。
血圧は全身の働きに重大なものとなりますので、常に正常になることが理想的です。低血圧や高血圧にならないためにも、まずは血圧を測定しながら生活をより良いものにしていきましょう。