発達性吃音とは?発達性吃音の症状や特徴は?発症する原因は?
発達性吃音とは、2歳~5歳頃までの幼児期に発症する吃音です。吃音は発症する原因や特徴などからいくつかの種類に分類されますが、全体の9割が発達性吃音だと言われています。
幼児期に起こる発達性吃音は、吃音の中でも特にポピュラーなものとなり、日本国内では100人に1人が発達性吃音だとされています。
そこで、発達性吃音とはどういったものなのか、症状や特徴について、また発達性吃音を発症する原因についてまとめました。
発達性吃音とは?
吃音は、大きく分けると発達性吃音と獲得性吃音に分類されます。吃音になる方の割合としては、発達性吃音が9割、獲得性吃音が1割程度です。
発達性吃音は、幼児期に会話をしはじめた際に発症することが多い吃音です。
ただ、発達性吃音は発症しても、成長と共に7割~8割程度の方が自然と改善していきますので、知らず知らずのうちに治っていたというケースも少なくありません。
発達性吃音の症状や特徴は?
発達性吃音の最も大きな特徴は、幼児期に発症するケースがほとんどだということです。大人になってから発達性吃音になることはほぼありません。
また、発達性吃音の人の割合は、女性よりも男性の方が多いという特徴もあります。
発達性吃音でよく見られるのは、連発と呼ばれる言葉を繰り返す症状ですが、症状が進行すると音を引き延ばしたり、言葉につまるといった症状も見られます。
幼児期に吃音を発症しやすい
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発達性吃音を発症する時期は、2歳~5歳頃までの幼児期です。5歳以降や小学校に入学してから発達性吃音になるケースがないわけではありませんが、ほとんどが5歳までの時期に発症します。
男性の方が発達性吃音の割合が多い
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発達性吃音の男女比は、4:1で男性の方が多くなっています。ただ、幼児期に発達性吃音を発症した時点での男女の差はほぼありませんので、成長するにつれて男性の方の比率が高くなっていくと言えます。
言葉を繰り返す「連発」が多い
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発達性吃音では、「お、お、おはよう」など言葉を繰り返すという症状がよく見られます。発達性吃音は幼児期に発症するため、いわゆる連発と呼ばれる吃音症の初期で見られる症状が現れやすいと言えます。
発達性吃音を発症する原因は?
発達性吃音を発症する原因は、明確には分かっていません。また、明らかな原因がないにも関わらず発症するのが発達性吃音であるとも言われています。
ただ、発達性吃音では、元々子供自身が何かしら吃音になりやすい特徴をもっていること、あるいは心身の成長や言語能力などが発達する過程での影響などが原因になっているのではないかと考えられています。
また、他に周囲の環境の変化や家族や友人との関係が発達性吃音の発症に繋がっているとも言われています。
ただ、発達性吃音は、幼児期に発症するということもあり、はっきりとした原因を特定するのはかなり難しいと言えるでしょう。
発達性吃音を発症する幼児は20人に1人
発達性吃音の発症率は、おおよそ5%程度だと言われています。つまり、2歳~5歳頃までの幼児の20人に1人が発達性吃音を発症することになります。
ただ、発達性吃音を発症しても、半数以上の幼児は特に治療をすることなく自然と吃音が治っていきます。
そのため、幼児期に子供が多少どもっていたとしても、それほど深刻に考える必要はありません。
しかし、成長しても発達性吃音が改善されないケースももちろんありますので、子供の吃音の症状が進行しているようであれば、早急に対処する必要があります。